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10月 2, 2024

波津の家

  • 寄稿者: Yashiro/
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波津の家

敷地は大きな湾の西側に位置し、東側に海が見える場所にある。

建て主はお互いの勤務地の中間ほどに位置するこの場所に居を構えることを決意した。東側には海岸が広がり、海から山へとひな壇状に宅地や田畑が形成されており、計画地は周囲を山に囲まれ、そして、眼下に広がる海を臨むことができる景観の良い場所である。

その反面、玄海国定公園の第三種特別地域に位置しており、景観を永続的に守るべく、新たな建築に対するハードルが高く設定されており、既存建物と同位置、同面積、同階数の建築物しか建てることができないという厳しい条件が課された。

購入時に残されていた既存建物は東側境界線に合わせて建築されており、海に向かうというよりは海岸側を向いていたが、この美しい風景を出来るだけ享受できるよう、位置は既存建物に倣うことになるが、建物軸を少しずらし、湾全体を望むことができるような建物配置とした。

海に近い地域のため、塩害に配慮し、屋根は和瓦(いぶし淡路瓦)、外壁は焼杉を採用しており、瓦屋根と板張り外壁の住まいが多い港町の風景に馴染む佇まいを目指すと共に、長い時間の経過に耐えることができる素材選びに注力した。

メインの空間は建築可能な場所の中で、一番海への視界を確保できる南東とし、大開口から波津の海を一望できるようにし、大自然の豊かさを常に感じることができるようにした。

建物中央部に位置するアイランド型の収納群は、導線を振り分ける役割を担うと共に、高さを抑えることで、視線と光が広がるようにしている。また、本案件では、外皮性能・気密性を高めた上で、14帖用のルームエアコン1台での全館空調を試みた。

冬季は床下に送り込んだ暖気により、基礎コンクリートへの蓄熱を促し、各室に設けた床ガラリから空調を行い、夏季は小屋裏空間を冷房チャンバーとし、各室天井部分のガラリから空調を行う、季節によって方式を変える変則型の全館空調であり、イニシャルコスト・ランニングコスト両面で効果的である。気候変動対策や省エネルギーの観点から、建築の高性能化の流れは今の時代が求めているものであり、不可逆なもので、設計者としてもそれを認めて、受け入れることが必要だと考える。

建築としての強さや美しさといった普遍的なものと、時代が求める性能や省エネルギー性などその時々によって変化していくもの、どちらも妥協することなく、戦う姿勢が問われているのではないだろうか。

設計・監理:松本設計
施工:株式会社Knot建築企画

建築地:福岡県

用途:専用住宅(新築)
敷地面積:594.05㎡
建築面積:  99.37㎡
延床面積:  92.74㎡

6月 28, 2024

前野の家

  • 寄稿者: Yashiro/
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前野の家

前野の家は、4人家族のための庭と一体になった住まいである。 敷地は福岡県久留米市の閑静な住宅街にある東南角地で、前面道路は抜け道になっている こともあり、比較的車通りが多い。周辺は古くから存在しているであろう農家住宅や 宅地分譲され、新しく建てられた住宅が混在している。 東側遠方に未納連山の山並みが見えるものの、近距離に手がかりとなるような美しい風景は あまり見当たらない。 唯一あるとすれば、敷地南側に鎮座する神社の大きな杜の緑だろうか。 長くこの地に根を張り、大きな緑の塊のようにも見える神社の杜の緑と呼応するような、 豊かな緑が広がる庭空間、そして、その庭を愛でることができる内外が一体となった建築を 目指した。 前面道路の人通りが多いため、プライバシー確保のため、敷地周囲には板塀を施した。 大小様々な木々や季節によって表情を変える美しい草花を設えた庭は、建て主だけでなく、 来訪者や周辺住民にも楽しんでもらっているようだ。 敷地内にはビオトープを設け、鳥や昆虫が訪れ、水生植物などが育つ環境を整え、庭を 単なる庭としてではなく、自然の一部として捉えた。 建築内部からはどこにいても、庭の緑を感じることができ、屋根をかけたウッドデッキでは、 庭を望みながら食事を楽しむことができる。 旅行好きの家族が、旅行に行く回数が減ったという知らせは設計者冥利に尽きる。

建築地:福岡県
用途:専用住宅(新築)
敷地面積:645.97㎡
建築面積:217.10㎡
1階面積:182.73㎡
2階面積:  44.99㎡
延床面積:227.72㎡

1月 27, 2024

赤坂の家

  • 寄稿者: Yashiro/
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赤坂の家

「赤坂の家」は福岡県福岡市の中心部に建つ築25年のマンションリノベーション案件である。建て主は10年前に結婚と同時にこの物件を購入し、その際に一度リノベーション工事をされており、今回は二度目のリノベーション工事となる。前回は結婚して間もない時期で、3LDKのプランを居室は寝室のみとし、LDKを出来るだけ広く確保したとのことだった。その意図通り広々としたLDKであったが、3人の子宝に恵まれ、家族数も多くなり、その暮らしを受け止めるのは難しかったようだ。また、冬場の結露から起因するカビの発生にかなり悩まされていた。今回のリノベーションでの要望は大きくは3つ、①5人家族の暮らしを受け止めるための居室や収納などの設えの確保、②子供が巣立っていった後の可変性、③カビ対策であった。居室数を確保するという点から、プランはオーソドックスな形になったが、将来的な可変性を持たせることで、より広く、より自由に変化していけるようになっている。小さいながらも小上り畳の主寝室と子供室3室を確保した。子供室は廊下との間仕切・部屋を仕切る収納が可動式となっており、玄関ホールを含め、1室とすることが可能である。3つ目の子供室は上の子が巣立っていった際には、ご主人のワークスペースや趣味のスペースとして使用することを想定している。外周部の壁断熱および内窓の設置などしっかりと断熱改修を行ったことで、一転カビとは無縁の生活をおくっていると伺っている。共働きの忙しい家族にとっての心地良い安らぎの場所となり、子ども達も自分の部屋が出来たことに喜んでいるようで嬉しい限りである。

設計・監理:松本設計

施工:株式会社Knot建築企画

建築地:福岡県福岡市
家族構成:夫婦、長女、次女、長男
用途:集合住宅(マンションリノベーション)
面積:75.48㎡

松本設計
11月 30, 2023

本井手の家

  • 寄稿者: Yashiro/
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本井手の家

敷地は熊本県荒尾市の郊外に位置し、北側には福岡との県境にまたがる大きな山の緑が広がる。周囲は住宅地であるものの、田畑が広がるのどかな地域である。

建て主(妻)の実家がすぐそばにある土地に、豪雨で住む場所を失った夫の母との2世帯住宅を計画した。

2世帯の距離感に配慮し、水廻りは完全分離とし、玄関も別途設け、それぞれの世帯での生活のリズムを尊重することとした。

北側の山の風景と馴染ませるように、建物近傍に植栽を施し、その周囲は多用途に使える芝庭とした。性格の違う庭の緑がグラデーションを描くように、北側の山の風景へと繋がる。

内部空間は、大きな家型の断面空間をタテヨコに利用し、様々な用途を持つ居場所を散りばめた。天井が高いところもあれば、天井が低いところもあり、視線が抜けるところもあれば、籠れるところもある。1段下がったピットリビングからは出隅部に設けた開口部から外との繋がりを感じると共に、デッキとのレベル差を利用し、そこに腰かけることで、室内側との繋がりも確保した。

ウッドデッキは2室から利用可能であり、木漏れ日の中で鳥の囀りを聞きながら寛ぐ時間は格別で、アウトドア好き家族の活動の中心となっている。

新築後、第二子も産まれ、「本井手の家」は賑やかさを増し、幸せな暮らしの舞台としての役割を存分に果たしている。

建築地:熊本県荒尾市
用途:専用住宅(新築)
敷地面積:937.52㎡
建築面積:125.68㎡
1階面積:114.27㎡
2階面積: 19.87㎡
延床面積:134.14㎡(40.58坪)

6月 12, 2023

北山の家

  • 寄稿者: Yashiro/
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北山の家

建て主は病気になった祖父を看病するため、福岡から祖父の家に移り住んだが、看病も虚しく、祖父は他界してしまった。 祖父と暮らすうちに、愛着が沸き、祖父が建てた家を住み継いでいきたいという想いに至り、リノベーションの相談を受けた。 建物は山を背にして、谷側に玄関、和室など表の顔が並ぶが、方位としては、西向きであり、酷い西日に悩まされていた。 本来開くべき方位である南側は床の間・仏壇が並び、蓋がされた状態であり、日中でも電気が必要なぐらい、どの部屋も薄暗かった。 夏をむねとしてつくられた古民家は、冬は山の厳しい寒さで耐え難いものであり、風が吹けば、木の窓がカタカタと音をたてる、そんな住まいだった。 リノベーションに際し、建て主からの要望は、冬の寒さを軽減すること、今あるものを活かしたいという2点だった。 しっかりと断熱を施し、開口部も樹脂サッシとすることで、無断熱からUA値は0.53まで向上した。 元々は、田の字型に小割りされ、寒さから小さな和室に集まり、暖を取っていたが、断熱改修により、熱的なバリアーが無くなることで、開放的なプラン構成が可能となり、薪ストーブを中心にLDK、和室がひと繫がりとなる空間構成とした。 ダイナミックな丸太梁や再利用した建具、既存の長もちや箪笥、建て主がリメイクしたTVボードなど、新しいものの中に古いものが混在する、温故知新を体現する心地良い住まいとなった。

建築地:佐賀県佐賀市
家族構成:夫婦、父、長男、次男、長女
用途:専用住宅(リノベーション)
1階面積:111.51㎡
2階面積:45.51㎡
延床面積:157.02㎡

4月 5, 2021

門松の家

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門松の家

福岡の中心部から少し離れたベッドタウンである粕屋町、門松駅のほど近くに「門松の家」はある。建て主は築25年の中古マンションを購入した。マンション特有の部屋数は多いけれど、収納が少なく、使いづらく、冬寒い4LDKタイプの住戸を一旦スケルトンにし、過不足無い収納、使いやすい動線、風が抜ける通風計画を含めた 居住者の生活に即した間取りにリニューアル。 使用する素材は戸建て住宅と同様に国産木材や塗り壁など自然素材とし、従来のマンションにはない空気感と居心地の良さを実現した。 都市部は土地価格が高騰しており、福岡市近郊での家づくりは予算的に難しい面も多い。値頃な中古マンションを購入し、戸建て住宅のように自分好みにアレンジでき、尚且つ戸建てよりも安価な「木のマンションリノベーション」は既存ストックを利用すると共に、新しい家づくりの手法として見直されるかもしれない。

建築地:福岡県糟屋郡粕屋町
家族構成:夫婦、長男、次男
用途:集合住宅(マンションリノベーション)
面積:77.92㎡

9月 24, 2020

浦志の家

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浦志の家

第33回 福岡県美しいまちづくり建築賞 住宅の部 大賞受賞

敷地は糸島市中心部に位置し、ドラッグストアに近接することから周辺は交通量も比較的多く、人と車の往来が途切れることはない。当該敷地は、交通量の多い東側道路と周辺住民が主として利用する南側道路に面した南東の角地である。周辺宅地は既存住宅の建て替えや売却され、新規宅地分譲等により次々と新しい街並みが形成されている。住まい手はこの地に生を受け、長い時間をこの地で過ごしてきた。そして、これからもこの地に根を張り、暮らしていくにあたり、全てを書き換え、上書き保存するような住まいではなく、今あるものを活かし、その記憶を継承していく、そんな住まいの在り方が望ましいと思い、長くこの地に根付いている杏とマキの生垣を残すことを提案し、建て主も快く了承してくれた。
 既存樹木を中心とした植栽帯により、外部からの目線を遮りながら、緩やかに街と繋がり、内部からは豊かな緑を感じることが出来る。2方向の道路に対して建築のボリュームを抑え、低く長い軒により慎ましやかな佇まいにするとともに、全体高さを抑えることで北側隣地に建つ両親の住まいに配慮し、また相互に行き来が出来る配置計画とした。生涯におけるライフサイクルの中で子供が個室を使用する期間は非常に短い期間であること、また隣に両親の住まいがあり、居室も余っていることから、計画当初より個室としての子供室は設けなかった。内部は大きなワンルーム空間であるものの、南側に広く設置したベンチや地窓から庭を眺められる小さな和室、開放的な勾配天井で繋がったロフト等、心地良い居場所を随所に配した。南側の大開口は内外の境界を曖昧にし、豊かな緑を持った外部空間を内部に取り込むことが出来る。外壁や軒天、内部天井、床などは九州産の木材とすることで、地産地消による地域活性化にも寄与出来、玄関ドアや一部サッシも木製とすることで、経年変化を楽しむことが出来るものとした。また、耐震等級3相当の構造とHEAT20G2グレードを超える断熱性能など、建物としてのスペックも妥協していない。小さいながらも内外一体となった居心地の良い居場所が点在する住まいとなった。

建築地:福岡県糸島市
家族構成:夫婦、長女、次女、長男
用途:専用住宅
面積:79.49㎡(24.04坪)

1月 22, 2020

上井手の家

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上井手の家

荒尾市内の県道沿い。北側には田園風景を介し、遠くの山々を望むことができる。南側は裏山といった感じで比較的近くに山を感じることができる。周囲を山に囲まれた自然豊かな土地である。建て主の要望は、平屋建てであること、車を3台以上駐車できること、それ以外はある程度任せたいということだった。
 
最初に考えたのはこのロケーションの美しさを建物内に取り込みたいということだった。南側の近景の山と北側の遠景の山、性質の違う風景を繋ぎ、南北に視線が抜ける開口部を意識した。1歳の男の子を持つ子育て世代のため、家事・育児に配慮した動線計画とし、出来るだけストレスなく生活できる住まいを目指した。
リビング続きの和室は小上がりとし、子どもの遊び場やお昼寝場所となっているが、仕切ることもでき、将来は客間としても機能する。
LDKは屋根勾配をそのまま表し、和室や玄関と視覚的に繋がるダイナミックな空間とした。
建て主から竹を使ってほしいというリクエストからリビングの天井や床の間などに竹を使用した。白黒の古民家を思わせるインテリアに加え、和の趣きを演出するのに一役買っている。
内観外観共に昔からこの地にある建物ではないかと錯覚するような土地にフィットした住まいである。

建築地:熊本県荒尾市
家族構成:夫、妻、長男
用途:専用住宅
面積
1F:1F:103.51㎡(31.31坪)


12月 14, 2018

平山の家

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平山の家

荒尾市内、路地の袋小路。
敷地は広いが、転回スペースはなく、車で進入するとバックで数十メートルを引き返さなければならない奥まった土地である。建て主は長男夫婦で、新築を機に両親との同居を考えていた。建て主からは駐車スペースを広く確保し、転回が出来ること。両親と同居のため、お互いの生活が程良い距離感で行えること。自然な素材を使い、居心地の良い空間とすること。という3つの要望があった。

3世代が共に暮らすリビングは畳敷きとし、客間の和室と続き間でウッドデッキと庭とも繋がる。食事の際は建て主の弟家族も含めて9人が一斉に集う憩いの場となる。上下階で世帯を分け、1・2階それぞれの空間を大きなひとつの屋根で覆われたおおらかな佇まい。内壁外壁共に火山灰白州壁を採用し、真壁づくりで柱・梁には地元八女杉の天然乾燥材を表しとした。温故知新を体現する、モダンな和のデザインでありながらどこか懐かしさを感じさせる居心地の良い住まいとなった。

建築地:熊本県荒尾市
家族構成:夫、妻、長女、父、母
用途:専用住宅
面積
1F:81.15㎡
2F:46.37㎡
TO:127.52㎡(38.57坪)


10月 26, 2017

江戸屋敷の家

  • 寄稿者: Yashiro/
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江戸屋敷の家

敷地は東側に両親宅、南には隣家が迫っており、北側も木々が生い茂り、お世辞にも住環境が良いとは言えない。
設計当初、2階リビングを提案したものの、子育ての観点、老後の生活等を考慮し断念することとなったが、
シンプルなプラン、吹抜を中心としたゾーニングにより家の中は天窓からの柔らかな光で満たされている。
格子や畳といった和のテクスチャーが暮らしに安らぎを与え、窓から覗く木々の緑が暮らしを豊かにしてくれる。
スープの冷めない距離で祖母と両親、そして若夫婦世帯、4世代が暮らすおおらかな住まいが完成した。

建築地:福岡県久留米市江戸屋敷
家族構成:夫、妻、長女、次女
用途:専用住宅
面積
1F:57.13㎡
2F:52.17㎡
TO:109.30㎡(33.06坪)


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